スタッフォードシャー・ブル・テリア

スタッフォードシャー・ブル・テリアの飼育が難しい理由と気を付けたい病気


スタッフォードシャー・ブル・テリアは頑丈な体に強面な顔が特徴的で、もともと闘牛用として改良された犬種です。

外見の特徴からすると少し怖そうなイメージですが、陽気で明るい性格の持ち主なので、日本でも家庭犬として飼育されています。

ただやはり、闘犬としての気質があるため飼育には特別注意が必要になりますし、病気などの気掛かりもあります。
性格や特徴をよく理解して、家族として迎え入れる準備をしましょう。

犬種としての特徴はこちらをご覧ください。

関連記事:闘犬の血筋を持つスタッフォードシャー・ブル・テリアの飼育、しつけは慎重に!性格、購入方法、価格は?

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スタッフォードシャー・ブル・テリアの飼育が難しい理由


そもそもなぜスタッフォードシャー・ブル・テリアの飼育が難しいのか?

飼い主への従順さに優れ、陽気で優しいですし、人懐っこく素直で、しつけにも反抗することはありません。

イギリスでは、子守をする『ナニー・ドッグ』の愛称で呼ばれるなど、子供とも仲良く付き合える頭の良さと優しい性格の持ち主なのです。

ここまで聞くと、家庭で飼育することになんの問題もなさそうに思えますが、実は飼育には大変な覚悟と準備が必要になります。

飼育が難しい理由1 攻撃的な性格


性格について陽気で優しいところに触れましたが、しかしそこは元闘犬とあって、見知らぬ犬が挑戦的な態度で近づいたり、ストレスが溜まるような環境だったりすると、本能的に攻撃的な性格が出る場合があります。

その場合、興奮していても飼い主の指示を守ることが絶対条件になりますが、そこまでのしつけには大変な努力と忍耐が必要になってきます。

もちろん、専門的な知識も学ばなければいけませんし、トレーニングが必要不可欠です。

一般的なペットとして買われているどの犬種よりも、しっかりとしたしつけが出来ないと飼育は難しいのです。

子犬の頃からの服従訓練を繰り返し、興奮状態でも飼い主の命令で制御が効くように、徹底的に訓練する必要があります。

けじめをしっかりつけ、愛情深く、また威厳をもって接し、服従心を引き出すしつけを心がけなければいけません。

飼育が難しい理由2 運動量が多い

スタッフォードシャー・ブル・テリアはとてもエネルギーがあり活発な犬種で、毎日1時間以上の散歩など、体力を十分に使わせるだけの運動量が必須となります。

しかし、暑さや寒さに弱いので、散歩する時間帯にも気を使いますし、また他に散歩している犬や動物が居る場合は、危機管理をしっかりと取らなければいけません。

遊びのつもりで他の犬と追いかけっこや取っ組み合いをしている時に、不意に負けん気を発揮してケンカに発展することがあります。
ドッグランなどへ連れて行く時は特に注意が必要です。

遊びやトレーニングの一環として、ボールを投げたり、おもちゃの引っ張り合いなどを取り入れても良いですが、攻撃性を刺激するようなものは避けなければいけません。

噛む力が強く、ただの遊びでもエスカレートすると子供や他の犬に怪我をさせてしまうなどのトラブルになるのです。

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スタッフォードシャー・ブル・テリアが気を付けたい病気


スタッフォードシャー・ブル・テリアは特徴的な遺伝疾患がいくつかあり、股関節形成不全や口蓋裂を患っている可能性があります。

その他にも遺伝性の白内障や先天的な脳神経症にも注意する必要があり、飼う前には予め遺伝子検査をしておくことをお勧めします。

先にいくつか気を付けたい病気を挙げますが、スタッフォードシャー・ブル・テリアは元々闘犬だったため痛みには鈍く、発見が遅れて病気が重くなる傾向があります。

飼い主として普段の生活から様子を見て、不測の時はすぐに病院にかかるといった対応をしてあげてください。

眼の病気

スタッフォードシャー・ブル・テリアは眼病に属す、緑内障や白内障を患いやすいです。

先天的な白内障以外でも、犬の加齢とともに白内障は自然と起こりやすくなりますが、スタッフォードシャー・ブル・テリアにおいては、中年齢期以降の発症が多いとされています。

眼の濁り方や涙の出方などから判断されますが、目の水晶体が濁る病気で、網膜まで光が届かなくなり、目が見えにくくなります。
今まで普通に歩行していたにも関わらず、ドアや壁などにぶつかりだすことがあれば、白内障など目の病気を視野に入れて様子を見ましょう。

老犬になる前に発見できれば手術をすることも可能ですが、老犬になってからの白内障手術は、全身麻酔の影響を考え手術しない方が良いと判断されるケースがあります。

口蓋裂・口唇裂

口蓋烈とは先天性の形態異常で、上顎に亀裂が入り口と鼻が通じた状態のことをいい、乳首を吸おうとしても空気が入るため吸えずに成長ができず、場合によっては衰弱死してしまう病気です。

出産直後の段階で子犬の口を一目見れば分かります。

症状としては見ただけで分かるものと、先天性の場合は子犬で餌を食べたあと鼻水が出たりくしゃみをしたり、餌がうまく食べられないことなどから発覚したりします。

そういった場合は、口をあけた時に上あごが裂けていることが見て取れます。この病気は若ければ若いほど治りが早いといわれ、外科手術を行います。

関節炎・関節形成不全

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤を結合する股関節の形が先天的に異常な状態を言います。

初期症状では、足を引きずるなどの歩行異常や、散歩などに疲れやすく運動を嫌がるなどの症状を示すようになります。
病気が進行すると関節の動かせる範囲が減少するなどの症状が現れます。

股関節形成不全が発生する理由のおよそ7割が遺伝に関係しているといわれており、まだ成長期にあり症状が軽いと判断された場合は、安静にすることが治療となり、悪化の防止にもなります。

運動は抑え、食事量に気をつけながら股関節が成長するのを待ちます。運動機能に明らかな障害が見られる場合は外科手術が施されます。

寿命

平均的な寿命は12~14年です。

体の大きさから考えると平均的な寿命と言えるでしょう。
定期的な健康診断に加え、目で見てわかる異常には早めに気が付いてあげることが、健康で長生きできる秘訣にもなります。

まとめ

スタッフォードシャー・ブル・テリアは闘うために改良した犬種であり、飼育にあたっては高度なしつけと十分な運動が必要なため、はっきり言って飼う事は容易ではありません。

犬を飼うことが初心者な方にとってはもちろんのこと、経験がある飼い主さんでさえもたじろぎそうですが、しっかりとしたブリーダーやトレーナーに相談することで実現できます。

筋肉質で強面な外見からは想像できない無邪気さと人懐っこさ、スタッフォードシャー・ブル・テリアの長所を存分に味わってください。

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