ロットワイラー 超大型犬

ロットワイラーってどんな犬?歴史、性格、しつけ、日本での飼育頭数は?

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ドイツの歴史ある大型犬、ロットワイラーという犬をご存じですか?

古くから警備犬、放牧犬、さらには軍用犬として活躍してきたロットワイラーですが、その役目を終えた後も家庭犬として人々と生活を共にしています。

元々はヨーロッパで人気のあった犬ですが、近年は日本国内においても存在感が増し、今や珍しい犬ではなくなりつつあります。

ということで今回はロットワイラーの特徴や魅力について触れていきたいと思います。

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ロットワイラーってどんな犬?

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ロットワイラーはドイツ原産の大型犬で、ファンの間では「ロット」「ロッティ」という愛称で呼ばれることもあります。

ロットワイラーの特徴と言えばまず短く艶やかな被毛です。

色はブラック&タンのみで、タンは眉の位置やマズル周囲に見られ、顔の周り以外にも、足や首元にマーキングが入ります。

そしてもう一つの特徴は、被毛の下に見える逞しい筋肉。
中でも太ももと首は太く、力強さを感じさせてくれます。

一方で耳は逆三角形の小さい垂れ耳で、表情に可愛らしさも見られます。

尻尾が丸く短い個体もいるのですが、これは断尾をしているからです。
断尾については動物愛護の観点から批判的な意見も多く、原産国であるドイツや北欧などヨーロッパを中心に禁止されています。

絶尾前の実際の尻尾は先に向かって細くなる垂れ尾となっています。

ロットワイラーの歴史

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ロットワイラーの祖先は古代ローマ時代に遡ります。

ローマ帝国が中央ヨーロッパに遠征する際、兵士の食糧となったり荷物の運搬をする牛の群れを率いるモロシア犬という犬がいたのですが、彼らこそがロットワイラーの先祖です。

駐留先の南ドイツに数等残されたモロサス犬は、その土地に根付いたのですが、現存するロットワイラーは全て彼らの祖先であるとされています。

その後、1800年代前半にロットワイラーという犬種として確立されるのですが、その名前はドイツのバーデン・ヴュテンベルク州にあるロットワイル地方を由来としています。

以後も改良が重ねられ、放牛犬として飼育されていたロットワイラーでしたが、畜産業の機械化とともにその数は減少し、一時は絶滅の危機に陥ります。

しかし、愛好家たちは犬種復活のために組織(ロットワイラークラブ)を編成し、スタンダードを公式化させました。

賢く、訓練性能が良く、勇敢なロットワイラーは、現在では警備犬、軍用犬、警察犬など幅広く活躍しています。

また、警察犬のイメージが強い犬種の一つであるドーベルマンの作出に使用されたことでも知られています。

どんな性格?

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ロットワイラーは落ち着いて従順であり、忠誠心が強く、大変素直な性格です。

家族に対しては愛情深く、知っている人間に対しての攻撃性はそれほど高くありません。
子どもや小動物を含めた家族を守ろうとする態度が非常に強いことも特徴の一つです。

ロットワイラーも他の大型犬と同様、自信に満ちあふれており自分より弱いものに対してはあまり強く出ることをせず落ち着いた対応を見せてくれます。

ただ、番犬や警察犬の気質も持ち合わせていることもあって力や気持ち、さらには警戒心も強いところがあります。

見知らぬ人間や自分の家族に対して脅威をもたらすと判断した場合には攻撃性を見せることもあるので、小さな頃からきちんとしつけ、トレーニングを行うことができるかが飼育におけるポイントとなります。

飼育、しつけは難しい?

前述したように、ロットワイラーのしつけは極めて重要です。

防衛心や警戒心が強い犬種であるため、子犬の頃の社会化や服従が不十分だと、何らかのきっかけで攻撃行動に転じることもあります。

実際アメリカでは、ロットワイラーによる咬傷事故はピットブルに次いで2位となっており、日本でもその数は少なくありません。

庭などへの放し飼いは、訪問者や通行人に対して事故を招くことがあります。
子犬を迎え入れる前に、飼育場所についての検討が必要になってきます。

非常に頭の良い犬とされていますが、賢いが由恵、しつけも一筋縄ではいきません。
なるべく訓練士やドッグトレーナーなどの専門家と相談しながら進めていくのがベストです。

また、筋肉質で体力もある犬種なので、しっかりした運動量を確保する必要があります。
少なくとも1~2時間は散歩に行ってあげましょう。

ここで十分なしつけと訓練を行っていなければ、散歩が不可能な程引きずられてしまいます。

運動欲求を満たすと同時に、ボールや障害物などを使って知的欲求も満たしてあげることも必要です。

主にしつけの重要性について述べましたが、子犬の頃からしつけを通して家族と十分な信頼関係を築くことが何よりも大切です。

大きさ

体高:オス61~69cm、メス56~64cm
体重:オス約50kg、メス約42kg

大型犬にしてはコンパクトですが、筋肉量が多いため見た目よりもかなり重いです。

実際、体高はドーベルマンと同程度ですが、体重は10kg以上も開きがあります。

やはり、オスの方が大きい傾向にあり、メスは小さめで表情も柔らかいといった印象があります。

寿命

ロットワイラーの寿命は8~11年と言われています。
これは大型犬の平均寿命と大きく変わるものではありません。

しかし、他の大型犬種にも見られるように骨肉腫や胃捻転など命に関わる病気に罹りやすいので、定期的な健康診断や体調のチェックは必要となります。

また、体重が重い分、床ずれを起こしやすいこともあるので老後のケアについても考えておく必要があります。

日本での過去5年間の飼育頭数

2014年:194頭(47位)
2015年:148頭(54位)
2016年:201頭(47位)
2017年:232頭(45位)
2018年:220頭(43位)

上記は、一般社団法人ジャパンケネルクラブが発表しているデータです。

過去5年間の飼育頭数を見ても、日本国内におけるロットワイラーの頭数は決して少なくありません。
特にここ数年では、徐々に順位を上げていることがわかります。

飼育の難易度は高くなかなか手が出しづらい犬種ではありますが、それ故に飼いごたえがあり、心が通い合った時の気持ちは何物にも代えがたいでしょう。

飼育を検討しているならば、しっかりとしたブリーダーの方に相談してみるのがいいかもしれません。

まとめ

馴染みが薄い犬種として扱われてきたロットワイラーですが、日本でも近年、飼育される機会が増えてきました。

実際、ブリーダーも増えて入手するためのハードルも大きく下がりましたし、飼育のノウハウもネット上でも多く見られるようになりはしましたが、だからといって飼育しやすくなったわけではありません。

とはいえ、小型犬の人気が根強い日本で増えてきたということは様々な面で魅力あふれる犬でもあることも事実。
飼育、しつけの難易度は上がりますが、もし機会があれば触れてみてはいかがでしょうか。

人気が出てきた理由がきっと分かるはずです。

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