飼い主にとって可愛い存在であるが故、ついつい与えてしまいがちですが、中には絶対に与えてはいけない食べ物というのが存在します。
体調不良が収まらず、最悪の場合、死に至る食べ物も。
人間にとっては美味しいものも犬にとって有害で毒にしかならない食べ物は少なくありません。
どういったものが挙げられるのかは下記で紹介しています。
人間の食べ物は一切与えないのが理想ですが、ある程度、把握しておいてください。
目次
犬にとって最も危険な食べ物
たまねぎやブドウ類等、犬にとって危険なものとして知られているものばかりで、実際に死の恐れ、危険がある食材の一覧になります。
絶対に食べさせてはいけないのはもちろん、愛犬が誤って食べないよう、テーブルの下に落とすのさえも気を付けてください。
ネギ類(たまねぎ、ニラ、長ネギ)
ネギ類に含まれるアリルプロピルジスルファイドという物質が赤血球を破壊し急性の貧血や血尿、嘔吐、下痢、血便などを引き起こす中毒症状を起こす可能性があります。
摂取してしまった場合、症状は1日から数日後に出るのでしばらく注意しましょう。
ハンバーグなど一見、ネギ類が入っているかわかりにくいものやネギ類と一緒に調理したものも同じように危険があります。
また、ラッキョウ、あさつき、ニンニク、エシャロットなどにも同様の物質が含まれます。
カカオ類(チョコレート、ココア)
チョコレート、 ココアなどカカオ類はテオブロミンを含み、犬が摂取してしまうと体内から排出が難しく大脳興奮作用や呼吸興奮作用があり、中枢神経を刺激する毒素となります。
ミルクチョコレートよりもビターチョコの方がカカオ含有量は高いため、症状は出やすい。
約4.5kgの小型犬の場合では、ビターの板チョコ1枚分で致死量になる可能性があります。
もし摂取してしまった場合は摂取後6~8時間後に吸収されるので特に注意が必要です。
中毒症状としては多尿、下痢、嘔吐の他、興奮、抑うつなど精神状態が不安になることもあり、筋肉痙攣をおこし呼吸困難や不整脈がおこり、最悪の場合、痙攣、麻痺し、最悪の場合、死に至ることもあります。
キシリトール
人間にとってはまったく無害なキシリトールですが犬ではインシュリンの分泌を保進させてしまい中毒量を摂取すると30分以内に低血糖になり嘔吐、歩行困難、内出血、痙攣、肝不全を起こすこともあります。
少量でも致命傷になることもありえます。
歯磨き粉の他にも飴やガムに含まれているものがあるので注意が必要です。
マカダミアナッツ
マカデミアナッツだけでなくナッツ全般に中毒を起こす可能性があります。原因物質は不明です。
症状は摂取後12時間以内に嘔吐、ふらつき、震え、発熱、脱力感、強直、腹痛を起こし、後ろ足に力が入らず歩けなくなる場合もあります。また形状から腸閉塞になることもありえます。
レーズン・ブドウ類
有毒性があることは臨床結果により立証されていますが因果関係はまだはっきり解明されていません。
同じ量を摂取しても重い症状の出る犬もいれば全く平気な犬もいるそうですが避けるべき食材といえます。
症状は摂取後2~3時間後から嘔吐、下痢、腹痛、3~5日後に腎不全を起こし、重度の場合は腎不全から死亡するケースも報告されています。
アボカド
あまり知られてはいませんが、アボカドも危険食材の一つ。
アボカドに含まれるペンジンが有毒となります。これはアボカドの果実部分だけではなく、葉、種子、樹皮にも含まれています。
多量に摂取すると嘔吐、下痢を含む胃腸の炎症、最悪の場合、死に至ることもあります。特に小型犬は少量でも致命傷になることも。
注意すべき食べ物
次に危険とされる食べ物。
死に至るまではいきませんが、量や犬の体調によっては危険とされる食べ物を紹介していきます。
ニンニク
ネギ類と同じ危険性がありますが、少量では健康促進の効果もあるとも言われています。
ですが、真偽は証明されていないので与えないのが得策。
キノコ
消化不良を起こす可能性があります。
人間同様にきのこの効能もあるので与える場合は少量をみじん切りにするなど工夫し必ず加熱しましょう。
野生のきのこは有害なものが多いので絶対に食べさせないようにしましょう。
アワビ、サザエ
生の貝類や甲殻類を大量に摂取すると、酵素チアミナーゼ (アノイリナーゼ)がビタミンB1を分解するため、 ビタミンB1(チアミン)欠乏症を発症し、食欲低下、嘔吐、症状が進むと痙攣、ふらつきなどの神経障害を起こすこともあります。
特に内臓には注意が必要。
摂取後、日光にあたると皮膚炎を起こすことがあります。
加熱すると安全にはなりますが消化が悪いため、良い食材とは言えません。
スルメ
スルメは乾物なので胃で水分を含み膨張します。時に10倍以上に膨れる事も。
膨れたスルメは腸を通過する事が出来ず、また食道に詰まって吐く事も出来ないという、危険な状態になります。
塩分も多いので注意が必要です。
ハム・ソーセージ
人間のために作られた加工品は塩分や香辛料が多く使われている為、犬に与えてしまうと腎臓や心臓、胃腸への負担となります。
その為、多く与え過ぎてしまうと内蔵疾患になってしまう可能性があります。
トマト
青いトマト(緑のトマト)にはグリコアルカロイドという有毒成分が含まれています。
他にもトマトのヘタや茎、葉、花の部分にもたくさん含まれています。
トマトにはリコピンなどの栄養もあるので与える場合は赤い熟した部分を与えます。
症状として嘔吐、下痢、食欲減退、痙攣、悪寒、意識障害、呼吸困難などがあります。
ナス
トマトと同様にグリコアルコロイドという有毒成分が含まれます。実よりもへたや茎に多く含まれます。
モモ・スモモ
種の誤飲に注意が必要です。また種には青酸カリが含まれ危険です。
まとめ
どの食材も少量で症状の出る子もいれば出ない子もいたりと個体差がありますが、害となる可能性のある食材は与えないというのが重要になってきます。
最も多いのがバッグなどにキシリトールの入った飴やガム、チョコレートなどを入れたままつい忘れて放置してしまったというケース。
犬の届く所にこれらの食材は置かないというのはもはや基本でもあります。
また、誤って食べてしまった場合は早急に動物病院に連絡をとり、吸収される前に吐かせるようにしてください。
さらに気を付けたいのが、一度、中毒症状を起こした食材には敏感になり次にその食材が体内に入った場合は一度目よりも敏感に反応するため、一度目は下痢などの軽症で済んだ場合でも二度目は死に至る可能性が高くなります。