日本では小型犬に人気が集まる傾向がありますが、海外での大型犬の人気は非常に高いです。
飼うのは大変な部分があるのも事実ですが、家族以上の存在、伴侶として飼う人もいる大型犬の人気ランキングを紹介したいと思います。
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目次
大型犬の種類と特徴
大型犬の魅力はなんといっても知性と豊富な体力、そして何よりも存在感です。
ご存じのとおり盲導犬、聴導犬、介助犬、警察犬など社会で活躍する多くのワーキングドッグの大半が大型犬という事実からも、彼らの賢さというのは目を見張るものがあります。
しかし、体力があるということは必要な運動量が多く、飼うためのスペースも必要で、食事の量も小型犬とは比べものになりません。
子犬の頃からしつけ・訓練を徹底しなければ成犬になると人が力で勝てなくなり、制御できなくなって社会的なトラブルを起こしてしまうといったことにも繋がります。
憧れだけでは飼うことが難しく、家族に迎え入れる前に準備を万全にしておく必要があります。
なお、大型犬とは一般的に25~40kgの間の犬種になります。
40kg以上になると超大型犬となり、日本国内では滅多に目にすることのない犬種ばかりが並びます。
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10位 ダルメシアン
体重:24~32Kg 原産国 クロアチア
寿命:12~14歳
ダルメシアンは短くかたい毛に覆われており、肌触りがなめらか。
引き締まった純白の体に美しく映える黒のコイン大サイズの模様が特徴的な犬です。
戦闘用、番犬、狩猟犬、害獣駆除犬、駅馬車の伴走犬など、起源はいろいろな説がありますが、とても頭がよく、引き締まった筋肉質な体は番犬向きとも言われています。
室内外どちらでも飼えますが、長時間、走る運動が毎日必要になります。
体を動かすのが大好きで、物覚えもよく、訓練に対する反応も素早いので、散歩以外に特別なトレーニングを取り入れるのがおすすめです。
尿路結石になりやすい犬として有名で、食事の質に気を配ってあげたいところです。
関連記事:ダルメシアンは飼育が難しい?性格、大きさ、しつけのポイントは?
9位 ボルゾイ
背がとても高く、流線型のしなやかな体と絹のようになめらかな毛が特徴のボルゾイ。
優美で貴族的な雰囲気が世界的にも人気が高い理由と言われています。
中世の終わり頃にはロシアの大平原でオオカミやウサギ猟で活躍していた犬といわれており、ロシアの貴族階級の女性達から絵画や写真を通して世界に広まり、人気が出たという説があります。
毎日のブラッシングと、十分な量の運動が必要で、週2回くらいは放して自由に走らせてあげるのが理想です。
基本的には温和な性格ですが、子供と一緒にじゃれて遊ぶのがとても好きです。
訓練にはコツと根気が必要ですが、一度覚えれば忘れない利口な犬種でもあります。
関連記事:高貴な大型犬、ボルゾイの飼育方法~性格的に飼い主になつく?走る速さは世界最速!
8位 フラットコーテッド・レトリーバー
聞きなれない方も少なくないであろうフラットコーテッド・レトリーバー。
細身で動きが鈍いようにも見えますが、力強い印象の四角い体型とブラック、レバーの美しい毛並みが特徴的な犬です。
どんな茂みの中にも冷たい水の中にも平気で飛び込んでいく勇敢な性格で、家庭犬・回収犬・番犬といったどんな役割もこなす利口で人なつっこい性格が魅力です。
毎日のブラッシングが理想的ですが、短時間の手入れで問題ありません。人とも犬とも社交的で、いつも明るく機嫌のよい性格が人気の理由ですね。
ものを取りに行って戻ってくるのが得意で、泳ぐことも大好き。
毎日の運動に加えて、外で自由に走り回る時間も作ってあげてください。
特別に注意が必要な病気はありませんが、てんかんや糖尿病になりやすい傾向にあり、目の異常にも気をつけてあげたいですね。
関連記事:フラットコーテッド・レトリーバーの飼育は運動量の確保が必須!性格、抜け毛、寿命は?
7位 ドーベルマン
ドーベルマンは凜々しく精悍な顔立ちと、流線型の体をもつ力強くて美しい犬です。
ドーベルマン自体は比較的歴史は浅い犬ですが、護身犬、番犬、警察犬、軍用犬としての勇敢さ・俊敏さと家庭犬としての従順さ全てを持つ犬として生み出された万能犬です。
断耳して耳を立たせるケースと、自然に前に垂れさせるケース、第二尾椎骨を残して断尾するケースとしないケースがあります。
目的が番犬・軍用犬とあって強い攻撃性を持っていますが、子犬の頃から適切に訓練すれば問題ありませんし、友好的で穏やかな性格も持っていて飼い主には従順です。
オスはメスよりも5kgほど大型になり、しつけができていないと深刻な社会的問題を起こすことも。
聡明な犬なので、訓練学校などでしっかり教育すれば魅力的で素晴らしい家庭犬になってくれますよ。
関連記事:ドーベルマンは見た目と性格のギャップが激しい?しつけの重要性、大きさ、寿命は?
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6位 秋田犬
忠犬ハチ公で有名な犬で、ヘレンケラーが1937年6月に来日して秋田県を訪れた際、当時の文部省が2頭の秋田犬の子犬を贈ったとしても知られています。
もともと狩猟犬であり闘犬でもあった秋田犬は、日本を代表する品格と威厳を兼ね備え、堂々とたくましい姿をしていて海外でも人気の高い犬です。
尾が上を向いて巻いているのも愛らしく、毛色は赤、虎、胡麻、白とあって白以外は「裏白」といって尾、脚、腹などの裏側が白いのが大きな特徴でもあります。
ダブルコートの豊かな毛は短時間で構わないので毎日のブラッシングをしてあげてください。
また、肥満になりやすいので、食事の管理と毎日1時間以上の運動量を確保してあげる必要があります。
知的な訓練を好む聡明な犬なので、肉体的な運動以外にもトレーニングを取り入れて訓練してあげてください。
心身ともに満たされると、穏やかで温和な性格のよい家庭犬になります。
飼い主や家族に対しては愛情深いですが、他人には強い警戒心を抱くことがあるため、番犬として飼われることも少なくありません。
関連記事:最も大きな日本犬、秋田犬の飼育、しつけは本当に難しい?性格、大きさ、価格は?
現存する6種類の日本犬の中で最も身体が大きい犬種としても知られています。
関連記事:日本犬は6種類!性格、寿命、しつけ方法に違いはある?
5位 シベリアンハスキー
メスは体格が小さめで中型犬に区分されることもありますが、オスは体重25kg前後と大型犬に区分されます。
日本では一時期、シベリアンハスキーブームが起こり、みんなが飼うことに憧れた大型犬ですが、ブームの後は飼養管理の難しさから手放す人が増えて社会問題となりました。
オオカミのような精悍な容姿と、三角形でピンと立った耳や柔らかいダブルコートの毛、そして左右の色が異なることもあるブラウンとブルーのアーモンド型の眼が魅力的な犬です。
とても友好的な性格で、子供が大好きな上に優秀な作業犬としても知られています。
ネットやテレビ等で子供と戯れている姿が度々、紹介されていますが、シベリアン・ハスキーの特性を考えると、珍しいことではありません。
ただ、毎日1~2時間の運動時間が確保できないとストレスから神経質になりやすいので注意が必要です。
春から初夏にかけて毛がとても抜けやすく、こまめなブラッシングが必要不可欠。
歯や耳の中、爪の手入れも欠かせない、家庭でのトリミング・ケアが不可欠な犬でもあります。
関連記事:見た目は怖いが心優しいシベリアンハスキーの飼育方法~性格、寿命、価格は?
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4位 スタンダード・プードル
発祥についてはドイツかロシアという説もあるスタンダードプードル。
プードルといえば、スタンダード、ミニチュア、ミディアム、トイといったサイズが認定されていますが、スタンダードプードルは彼らの中でも最も大きい犬種でもあります。
関連記事:6種類に分かれるプードル!性格、身体の大きさや特徴
スタンダードプードルの魅力は手入れをすればするほど美しくなる長い毛と、均整のとれた体躯。
トリミングによって様々なスタイルを楽しむことができますし、トリマーの腕次第で気品に満ちた高貴な姿を演出することもできます。
自分の意志を強く持つ面もありますが、頭がよくて忠実な陽気な性格が特徴的です。
活発なので運動が必要ですが、屋内でも屋外でも、都会でも田舎でも環境順応力が高いと言われています。
ただ、極端に抜け毛が少ないので、日々のトリミングについては念入りに行う必要があります。
毎週、2~5時間くらいかけてシャンプーやブラッシング等の手入れ、1ヶ月に1回はペットサロンでのトリミングやシェービング、クリッピングが必要になります。
プードルは基本的に抜け毛が少ないため、被毛の管理には手間を掛けてあげることになるのですが、中でも身体の大きいスタンダードプードルの場合は日々のブラッシングやシャンプーにかなりの時間を費やすことになります。
逆に言うと、手を入れれば入れるほど、美しく魅力的になる犬種でもあります。
関連記事:スタンダードプードルの飼育方法と魅力~性格、大きさ、価格は?トリミング代は高額?
3位 バーニーズ・マウンテン・ドッグ
バーニーズ・マウンテン・ドッグは世界で最も有名な山岳犬で、起源は古代ローマまでさかのぼると言われています。
ちょっとしたことでは騒がない、温和で吠えることが少ない友好的な性格が魅力的です。
少しウエーブしたトライカラーの長い毛と頑健でしっかりとした体は、山岳地方で重い荷車を引く作業をしていた証。
筋肉がよく発達した犬なので毎日、力を必要とする長時間の運動が望ましいですね。
人と一緒にいるのが大好きな犬なので室内飼いが理想です。
運動時間を十分にとれるなら都心部でも飼うことができますが、暑さにとても弱いので夏場は空調管理に特別な配慮が必要です。
関連記事:バーニーズ・マウンテン・ドッグの飼育方法~性格、価格、寿命、気を付けたい病気は?
2位 ラブラドールレトリーバー
ラブラドールレトリーバーは鋭い嗅覚と、どんな訓練にも耐える粘り強さに加え、落ち着きのある忠実な性格から、爆発物や麻薬の探知犬、盲導犬、警察犬など幅広く活躍する犬種です。
仕事も遊びも楽しくこなす、人とも犬とも社交的な性格は家庭犬としても理想的です。
活気ある規則正しい運動を好むので、規則性のあるトレーニングを散歩以外に取り入れてあげるといいですね。
毛色はブラック、チョコ、イエローの単色で、短くかたい毛質なので手入れはとても簡単です。育てやすく、しつけしやすいことから高い人気を誇っていますが、太りやすいので食事の管理に気をつけてあげてください。
生まれつき股関節にトラブルがあったり、胃捻転、垂れ耳犬に多い外耳炎になりやすいので日々、家庭でのケアを心がけてあげてください。
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1位 ゴールデンレトリーバー
古くは鳥猟犬だったゴールデンレトリーバーですが、大人しく利口、どんな環境下でも冷静沈着に行動できるため、現代では人命救助犬や盲導犬として世界的に活躍しています。
明るいゴールドの毛並みが美しく、愛嬌ある友好的な遊び好きの性格から家庭犬としても理想的で、高い人気を誇っています。
猟犬だったこともありますが、ものを回収してくる能力に長けているので毎日の2時間以上の運動に加えて猟のようなトレーニングが大好きです。
水に入って泳ぐ遊びがあると理想的です。
毛は厚く、ふさふさと豊かなのでブラッシングに加えて毎週のシャンプーが理想的です。湿気た状態が続くと皮膚病の原因になるので丁寧に乾かしてあげてください。
室内飼いもできますが、屋外で広い犬舎を用意してあげて運動不足を補うのが理想です。
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まとめ
体が大きいだけあって飼育スペースや運動量の確保、子犬の頃からの訓練、食事の管理といった面で小型犬等と比べると、かなりハードルが上りますが、大型犬にしかない魅力というのも沢山あります。
郊外の庭付き一戸建てという家がなくても運動量さえ確保できれば都心部で飼うことができる犬もいますので、住宅事情が許すなら大型犬を家族に迎えるのもいいですよ。