インフルエンザという言葉じたいは誰もがご存じだとは思いますが、犬インフルエンザとなるとあまり知られていません。
そもそも犬インフルエンザというのはアメリカで発生し、日本国内で罹患したという報告は現時点でないんですね。
獣医師でさえもそこまで重く考えていないため、飼い主が知らないというのも致し方ないことなのかもしれません。
ですが、愛犬が絶対に犬インフルエンザに感染しないとは言い切れないですし、症状を知らないことには、もしもの時に病院に駆け込むべきかどうかさえも分かりません。
まずは犬インフルエンザの症状や感染経路を頭に入れておき、もしもの時はすぐに動けるように知しておいてください。
ヒトインフルエンザは犬にうつる?
インフルエンザはその感染力の強さから、秋口に入ると毎年のように予防方法や対策が紹介されていますが、犬はインフルエンザに感染するのでしょうか?
結論から言うとヒトインフルエンザは犬にはうつりません。
犬のインフルエンザというのは、「A-H3N8型」と「A-H3N2型」という2種類のウイルスによって引き起こされるのですが、これは人間の型とは異なるから。
現在のところ、人から犬へ、犬から人へと伝播したという報告は一度もありませんが、突然変異で絶対にうつらないという保証はないですし、過去に馬から犬にうつったという事例もあります。
絶対とは言い切れないが、現時点では恐らく大丈夫だろう
というのが主な医者の見解のようです。
犬インフルエンザの感染経路
インフルエンザウイルスに感染した犬のくしゃみや咳を吸い込んだり、ウイルスが付着した物を舐めることによってうつります。
2015年に流行したアメリカでは、ペットホテル、ドッグラン、ペット同伴可能な飲食店といった場所での感染が多数、報告されています。
さらに人間同様、子犬や老犬などの免疫力が落ちた犬ほど感染しやすいというのも分かっています。
もしもの時はこうした感染経路を頭に入れ、犬が集まる場所には連れていかないといった対策が必要になってきます。
犬インフルエンザの症状
犬インフルエンザの症状としては以下のようなものが挙げられます。
・咳
・鼻水
・40℃以上の高熱
重篤化すると肺炎になってしまうことがありますが、死に至るということはほとんどありません。
また、上記の症状があったからといって犬インフルエンザとは言い切れず、医者に駆け込んだところ、犬の風邪とも呼ばれるケンネルコフ等、他の病気であると診断されることも少なくありません。
医者自体も犬インフルエンザというよりも、まずは他の病気であるという前提で診断されることが大半です。
(逆に考えると、犬インフルエンザに感染するというのは現実的ではないという見方がなされています)
予防法はある?
最大の予防法はやはりインフルエンザワクチンの予防接種になります。
犬の場合、人間のように単体ではなく、五種混合ワクチンを受けることになります。
このあたり、判断材料にしてみるのも良いかもしれません。
なお、予防接種を受けるかは飼い主の判断によって決まります。
愛犬が高齢等による理由で十分な体力がない場合、ワクチン摂取による負担は決して小さくありません。
よく判断して行ってください。
予防法としましては同時に普段からの健康的な生活を送ることも重要になってきます。
・食生活
・散歩で適度な運動をさせる
・人間の食べ物を与えない
・ストレスは最小限に
こういった部分を疎かにしていると、犬の健康状態は低下し、ちょっとしたことで体調を崩したり病気になってしまうことがあります。
もはや、これはインフルエンザに限った話ではないですよね。
健康的な生活によって様々な病気を回避することができますし、健康に過ごすことで病気に対する抵抗力が上がり、結果的に寿命も伸びていきます。
さいごに
多くの愛犬家はインフルエンザは犬にうつるのかという疑問をお持ちだとは思いますが、その辺りに関しては気にする必要はなさそうです。
現時点で発症する確率は低く、そこまで気にする必要はないとされていますが、やはり気を付ける必要があるのも事実。
犬インフルエンザの症状を頭に入れておき、もしもの時はすぐに行動にうつせるようにしてください。