ご存じの通り、多くの犬種の身体は被毛によって覆われている以上、暑さというのは非常にデリケートな問題で、思っている以上に気を付けるべきでもあります。
下記では犬が熱中症になった時の症状を紹介しています。
もしも、記載している症状が見られた時はよく観察し、場合によっては速やかに病院に連れて行くようにしてください。
熱中症というと、夏に気を付けるべきというイメージがあると思いますが、犬の場合、暑さに弱いため、初夏、状況によっては春頃から気を付けなければならないこともあります。
犬が熱中症になりやすい環境
熱中症は、蒸し暑い室内や車内での留守番をさせたり、暑さが厳しい時間帯での散歩や運動時する事が原因で発症します。
人間の場合、汗をかく事で体内の熱を放散して体温を調節しますが、汗腺が十分に発達していない犬は舌を出してそこから熱を放散したり、犬の中で唯一の汗腺がある肉球から熱を放散するくらいしか体温調節の方法がないので、体の中に熱がたまりやすく、熱中症になりやすいとされています。
また、水を十分に飲めない状況や排尿を我慢せざるを得ない環境では特に熱中症になりやすい。
最悪の場合、死に繋がる可能性もあるので、熱中症になった時の症状を頭に入れておき、何かあった時はすぐに対処してあげるようにしてください。
早め早めの行動が、もしもの時に愛犬を助けることに繋がります。
熱中症になった時の14つの症状
犬が熱中症を発症した際に見られる症状は以下のとおり。
・40℃以上にまで体温が急上昇する。
・パンティング呼吸
・大量のよだれを流す。
・嘔吐や下痢
・悪心
・呼吸が荒くなる。
・一時的にふらつき倒れる。
・目や口腔粘膜の充血
・元気がない、ぐったりしている。
・食欲がない。
・虚脱や失神、筋肉の震え
・全身性の痙攣
・吐血や血便、血尿
・チアノーゼ
最も見られる症状とは?
中でも最もよく見られる症状は体温の急上昇です。
犬の平熱は人よりも少し高く、37.5℃~39.2℃ほど。
熱中症になると、熱が体内に必要以上にたまるので体温が急上昇し、40℃を超えてくれば要注意レベルと言えます。
犬の体を触る事で体温の上昇がすぐに分かりますが、中でも特に違いが顕著なのが犬の耳。
耳介と呼ばれる耳の内側の部分は通常はあまり熱を感じない部分ですが、体温が異常に上がった時は、この部分が異様に温かく感じます。
他には、ぐったりしていたり、食欲がないという症状も比較的、よく見られるので、こういった状態になった時は慎重に観察するようにしてください。
危険とされる症状
危険とされる症状は虚脱や失神、筋肉の震え、全身性の痙攣、吐血や血便、血尿など。
危険というだけあって、症状的にも、かなり進行した状態で、最悪の場合、命の危険につながります。
一刻も早く対策を取ったり、病院に連れていくようにしてください。
まとめ
熱中症は命に関わる怖い病気ですが、予防方法、対策がはっきりしているので、飼い主や家族が気をつけさえすれば十分に防ぐ事ができる病気です。
また、なりやすい犬種を飼育する場合にはならないようにする事も大切ですが、万が一、熱中症になってしまった場合を考慮して対処法を把握しておく事も重要です。
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