猫も小さな種から大きな種まで様々ですが、今回は大型の猫の魅力と代表種を紹介していきたいと思います。
日本国内の住環境では、小型種のマンチカンやスコティッシュフォールドに人気が集まりますが、大型種の猫には小型種、中型種にはない魅力が沢山あります。
体が大きいからといって特別、飼育が難しいというわけではありませんし、性質面など、大型種だからこその飼いやすさがあります。
イメージが先行して敬遠する方にも、是非とも大型種の魅力を知ってもらい、猫を飼う際の選択肢の一つに入れていただければと思います。
目次
大型種の猫の定義
今回の記事を書くにあたって猫の大きさの区分をはっきりしておきたいと思います。
概ねサイズは以下のように分類されます。
サイズの分類
小型種:3kg
中型種:4kg
大型種:5kg
大型種、小型種といっても、そこまでサイズに差はないというのが分かりますね。
小さいと僅か2、3kg、大きくなると50kgを超えてくる犬と比べれば、「どれも同じ様な大きさじゃない?」といった印象もありますが、大型猫の存在感は、とにかく抜群です。
ペットというよりもパートナーのような存在で、日々の生活に寄り添ってくれるでしょう。
大きい猫は飼育が難しいのか?
日本で最も有名な大型種の猫といえば、ラグドール、メインクーンあたりでしょうか。
この二種はペットショップに行けば見ることができますし、実際、飼育頭数もそれなりにいますが、
大型の猫に関しては、
「猫の飼育の経験や知識が無いのなら、大型種の猫の飼育は大変」
「初めて猫を飼うならば、小さい種類の子を選ぶのがオススメ」
等といったことが言われています。
この記事を読んでいるあなたも一度は耳にしたことあるかと思いますが、基本的にこれは疑いようのない事実です。
身体が大きいというのは、それだけで飼育のスペースが必要になりますし、日々の餌代や飼育に必要な物も一つ一つが高くつきます。
ですが、大型種の猫は人懐っこく、温厚な性格の猫種が多く、さらには鳴き声が小さかったり、お留守番も問題なくしてくれる種が多数、存在します。
基本的に飼育のハードルが上がるのは疑いようのない事実ですが、
「大型種は飼いにくい」、「飼育は避けるべきだ」と決めつけるのはちょっと違うのではないか。
性質面を重視するのなら、大型種も選択肢に入れてみてもいいのではないか。
と個人的には思います。
ポイント
実際、以下の記事では飼いにくい猫をランキング形式で紹介していますが、今回、紹介している大型の種は一つも入っていません。
関連記事:初心者は飼育が難しい?飼いにくい猫ランキング
飼いにくさという意味では、身体が大きさというのは、そこまで影響しないというのが見て取れます。
大型種の猫の魅力
飼いにくさにスポットが当たりがちな大型種の猫ですが、彼らの魅力は沢山あります。
大型の猫種の魅力
・抜群の存在感
・しっかりとした体つき
・大人しい性格
・高貴な雰囲気
順に見ていきます。
抜群の存在感
大型種の猫の魅力として、まず挙げられるのが存在感です。
大型の猫を飼いたいと思っている方の中には、優雅にくつろぐ猫の姿に憧れを抱いている方も多いとは思いますが、
まさにその通りで、家族の一人のような感覚で過ごすことができます。
既に飼われている方も、ふわふわの大きな猫を膝に乗せてゆったりとした時間を過ごすことに幸せを見いだしている方もいるでしょう。
大型種の猫は、どこに行った?なんて探す間もなく、お家の中での存在感は抜群。
傍で寝ているだけで、「猫を飼っている幸せ」を実感することができます。
しっかりとした体つき
大きい猫=デブ猫と勘違いされがちですが、大型種は骨格そのものがしっかりとしていて、しなやかで筋肉質な身体を持ちます。
そのため、大きくても実は触ってみると引き締まった美しい身体をしています。
もちろん、体重管理や肥満への注意はどの猫にも必要になりますが、大型種のしっかりとした体つきは、小さな猫では味わうことのできない独特の勇敢さすら感じることができます。
大人しい性格
大型種の猫は、比較的、大人しい性格をしている種類が多く見られます。
先ほども紹介したように、性格が大人しいというのは飼いやすさの部分で良い影響を与えます。
鳴き声が小さかったり、お世話をする時間が必然的に少なくなったり、お留守番をしてくれたり…。
小さなお子さんのいる家庭や、マンションなどの集合住宅でも問題なく飼うことができます。
関連記事:大人しい猫種5選~購入前の見分け方、チェックしたいポイントは4つ
大型種ならば、マンションでの飼育が難しいのではないかと思いがちですが、猫に関しては身体が大きくても運動量はそこまで多くないですし、基本的に鳴き声も穏やかなので、そこまで影響はありません。
高貴な雰囲気
大型種の猫の多くの種類は長くてボリュームのある被毛で覆われており、上品で高貴な雰囲気を持っています。
やんちゃで、可愛さが強い小型種とは対照的。
優雅な雰囲気は共に暮らす人を癒し、落ち着かせてくれます。
他のペット、例えば犬や小動物ですと、こういった雰囲気を持っていませんし、猫の中でも大型種にしかない魅力の一つでもあります。
大型種の猫4選
それでは大型種の猫の代表的な品種を紹介していきましょう。
同じ大型種であっても品種ごとで、魅力や特徴、原産国や現在に至るまでの歴史などは全く異なるのが面白いところでもあります。
メインクーン
全猫種の中でも最大級とされているメインクーン。
世界で一番大きな猫としてギネスブックにも認定されている、大型猫の代表ともいえる猫です。
身体は大きいですが、とても落ち着いた性格をしているため「ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)」と呼ばれています。
とても甘えん坊で、遊んで欲しい時にはかわいらしい鳴き声で飼い主さんにアピールをします。
耳先のふわふわとした飾り毛もメインクーンの特徴です。
厚くシルキーなシングルコートの被毛を持つメインクーンは、寒さに強く、
その優れた防水性から猫では珍しく水遊びも得意といわれています。
骨太で筋肉質な身体は、他の猫と違い、5年の年月をかけてゆっくりと成長していくと言われています。
関連記事:大きさは最大級、メインクーンってどんな猫?歴史、大きさ、性格の特徴は?
原産国:アメリカ
平均体重
オス:6~8㎏
メス:4~6㎏
ラグドール
英語で「ぬいぐるみ」の意味を持つラグドールは、その名のとおりの愛らしい見た目が人気を博している猫の一種です。その外見は、白をベースとした豊かな被毛に美しいサファイアブルーの瞳が特徴的です。
人懐っこいラグドールは、他の猫が苦手な抱っこを好み、飼い主さんにそっと寄り添うタイプの猫です。
激しい遊びにはあまり興味がなく。落ち着いた性格をしているので、大型猫ですが初めて飼う方でも安心して飼うことができます。
他のペットとも上手に付き合うことができ、そのおおらかな性格から、室内飼いに理想的な猫として名があげられます。
関連記事:
原産国:アメリカ
平均体重
オス:5~7㎏
メス:4~6㎏
サイベリアン
サイベリアンは、「シベリアの」という意味を持ち、ロシアの歴代の大統領に愛された歴史を持つ美しく魅力的な猫です。
オスは10kgこえるほど身体は大きいですが、しなやかな動きと高いジャンプ力を持っています。
ハンター魂の強いサイベリアンは、好奇心旺盛で運動神経もとても高く、おもちゃを持ってきて飼い主さんに遊んでもらうことが大好きなことから、犬のような性格の猫と呼ばれています。
社交的で賢く、飼い主さんの言うことをしっかり理解しようとするコミュニケーション能力の高さを誇ります。
そのため、どちらかといえば相手をしてあげられる時間が長い人向けの猫といえます。
サイベリアンにはアレルギーの原因になる物質が少ないといわれており、猫アレルギーになりにくい猫として大型猫ながら多くのご家庭で飼われています。
原産国:ロシア
平均体重
オス:6~10㎏
メス:4.5~9㎏
ラガマフィン
ラガマフィンは、ラグドールにペルシャやヒマラヤンを交配させて生まれ、絹のような手触りの美しい被毛と、クルミ型の大きな瞳が特徴的な猫です。
ラガマフィンは「いたずらこぞう」の意味を持ち、好奇心旺盛で元気にかわいく遊ぶ姿から冗談でつけられた名前がそのまま正式決定してしまった少し切ない歴史を持っています。
性格は、甘えん坊で人懐っこい反面、寂しがりやな一面も持っているため一匹でのお留守番が苦手です。
協調性が高くやさしい性格をしているので、お子さまのいるご家庭や、多頭飼いにおすすめの猫として名があげられます。
ふわふわとした被毛は、「猫のテディベア」と呼ばれ、長毛ながらもつれにくく抜け毛も少ないです。しかし、美しさを保つためには、朝晩1日に2回のブラッシングが必要です。
原産国:アメリカ
平均体重
オス:5~8㎏
メス:5~7㎏
まとめ
大型種の猫の魅力と代表種を紹介してきました。
大型種の猫の魅力
・抜群の存在感
・しっかりとした体つき
・温厚な性格
・高貴な雰囲気
大型の猫の代表種
・メインクーン
・ラグドール
・サイベリアン
・ラガマフィン
「大きい猫=飼いにくい」というイメージがあるかもしれませんが、実際はそこまで難しさを感じることはありません。
大型種の猫の多くが被毛が長いため、日々のケアが必要になったり、飼育にもお金がかかりがちですが、そこさえ目をつぶることができれば、小型、中型の猫と大差はありません。
何より良い部分も沢山ありますし、そこに魅力を感じるのであれば、大型種を選んでも幸せに過ごすことができるはずです。
大型種の良さが伝わっていただけたなら幸いです。