アメリカンアキタ

アメリカンアキタは飼育が難しい?性格、大きさ、日本の秋田犬との違い、海外で人気の理由とは?


日本犬の代表格とも言える秋田犬。

しかし歴史の中でアメリカへと渡った秋田犬たちは、現在ではアメリカンアキタと呼ばれ別種として扱われています。
そんなアメリカンアキタは日本の秋田犬とどう違うのか、どんな魅力があるのか等、詳しく紹介していきたいと思います。

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アメリカンアキタ産出の歴史


アメリカンアキタの歴史はまだまだ浅く、誕生も第二次世界大戦後になってからです。

日本唯一の大型犬で、飼い主に従順な性格の秋田犬は、日本にいたアメリカ兵たちの間で大変な人気を博し、多くの個体がアメリカへと渡るのですが、これらが現在のアメリカンアキタのルーツとなります。

なお、アメリカ軍が連れ帰った秋田犬はマスティフやジャーマン・シェパード・ドッグの血を引く出羽系のタイプで、後にアメリカに合うように改良し、日本の秋田犬とは異なるアメリカオリジナルの犬種となりました。

後の1956年にはアキタ・クラブ・オブ・アメリカが設立され、1972年10月にはアメリカン・ケネル・クラブ公認となりました。

アメリカで瞬く間に人気が出たアメリカンアキタですが、その背景には、戦前にあのヘレン・ケラーに贈られた犬だったというのも理由の一つだと言われています。

別名「グレートジャパニーズドッグ(偉大なる日本の犬)」と呼ばれていることからも、その人気が伺えますね。

一方、日本国内においては秋田犬とはいわゆるマタギ犬の血を加えたものであるべきで、外部の犬の血はタブーだという認識が強く、戦時中、戦後に飛躍的に増えた出羽系秋田犬は1955年頃には日本からは姿を消すことになります。

アメリカンアキタと秋田犬の違いとは?

秋田犬もアメリカンアキタもどちらもがっしりとした骨太体型の大型犬ではありますが、アメリカンアキタの方が少しスリムで、やや大きい傾向があるようです。

とはいえ、どちらも、最大で体重50kgを超える超大型犬であることに変わりはありません。

その他の違いとしては、シェパードの血が入っているアメリカンアキタは秋田犬に比べてマズルがやや鋭くシェパードに近いシャープな顔つきをしています。

秋田犬は丸っこい和風な顔つきをしているのに対して、アメリカンアキタはやはりどこか洋風で、マズル周辺が黒い「ブラックマスク」の個体がいるの特徴です。

性格の面から見れば、改良が重ねられている分、秋田犬より性格は多少穏やかでトレーニングもしやすいとされていますが、あくまでも「秋田犬と比べて」ということであり、秋田犬と同様に、素人にはとても飼いづらい犬種であることには変わりありません。

健康面では大型犬がかかりやすい股関節の病気や、秋田犬にも多い乳腺炎などに気を付ける他、甲状腺機能低下症にもかかりやすい傾向があります。

アメリカをはじめとする海外で人気の理由

アメリカンアキタは「グレートジャパニーズドッグ」とも呼ばれ、海外でも多くの根強いファンのいる犬種です。

1937年に来日したヘレン・ケラーが2頭の秋田犬をアメリカに連れ帰ったことも大きな要因とされています。

さらに2009年のハリウッド映画「忠犬ハチ公」によって海外での人気が高まって以降、多くの著名人によって秋田犬が飼育されるようになるのですが、その秋田犬の血を引くアメリカンアキタも同様に海外で愛されており、特にアメリカ、ロシアでの両犬種の人気は高く、私たち日本人の想像をはるかに超えています。

縄張り意識がとても強く、愛情深く、家族を守ろうとする勇敢さ、従順で優しいアメリカンアキタは最高のパートナーとなります。

この犬をパートナーであるという考え方は諸外国で特に顕著で、従順なアメリカンアキタがアメリカ人を魅了したのはごく自然なことなのかもしれません。

逆に日本では犬はパートナーというよりペットとして考える傾向があるため、どうしても飼いやすい小型犬が人気上位に入ります。

アメリカンアキタはおろか、日本オリジナルの秋田犬でさえも海外での方が需要、人気があるというのは今後も変わらないのかもしれません。

アメリカンアキタってどんな性格?


アメリカンアキタは秋田犬と同様、高い忠誠心を持っており、一度主人と認めた相手に対してはとても従順です。

飼い主や家族に対しては優しく素直で、良く懐くのも特徴です。

ただし警戒心が強く、他人や他の犬に対しては攻撃的な一面を見せることも。
忍耐強さも優れているため番犬には最適ですが、無暗に周囲に危害を加えないように、しっかりとしつける必要があります。

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アメリカンアキタの飼育は難しい?


結論から言えば、アメリカンアキタの飼育は上級者向けです。

今まで犬を飼育したことがない、という人には、おすすめできません。

秋田犬より多少人懐こい性格で飼いやすいとはいえ、身体が大きくパワフルな上に、やはり飼い主やその家族以外に対しては攻撃的な傾向があります。

主人に対して高い忠誠心を見せる半面、主従関係をしっかりと教え込んでおかなければ、手の付けられない問題犬になってしまうことも。

大きな身体とそこから繰り出されるパワーは、並大抵の力では抑え込むことができません。

頑固な一面があるので根気が必要ですが、しっかりと子犬の頃から主従関係・信頼関係を作っておき、いざという時にしつけによってしっかりと制御できるようにしておくことが重要です。

販売はアメリカのみ?

アメリカンアキタは日本では正式犬種として認定されていないためか、はたまた需要が少ないためか、流通することはほぼありません。

国内にはブリーダーもいないため、購入する場合は海外から輸入することになります。

アメリカンアキタの大きさ

体高:61~71cm
体重:27~59kg

アメリカンアキタは秋田犬と比べて少しだけ大きくなる傾向があります。
個体差もあるので、ほぼ同じくらいの大きさといっても差支えはありませんが、体型だけを見ると秋田犬よりもややスリムであるといえます。

まとめ

海外では秋田犬もアメリカンアキタもまとめて「アキタ」と称されることも多いようですが、それぞれに違った魅力を持った犬種です。

どちらも飼育は上級者向けですが、きちんとしつけさえできれば、唯一無二の存在になってくれます。
また、ペットという域を超えて、完全なパートナーと思えるのも大型犬の魅力の一つでもあります。

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