3種類に分かれるシュナウザー、それぞれの違いと特徴は?
2017/12/07
シュナウザーといえば近年、テレビで見る機会も増えてきた人気犬種の一つ。
実際に飼われていることも多い人気犬種ですが、単にシュナウザーといっても種類に分かれているのはご存じですか?
今回はシュナウザーの各種類とそれぞれの特徴、違いについて紹介していきたいと思います。
シュナウザーはサイズで種類分け
シュナウザーはサイズによって「ジャイアント」「スタンダード」「ミニチュア」の3種にわかれています。
名前にもなっている通り、身体の大きさによって分かれ、ジャイアントシュナウザーとミニチュアシュナウザーでは体重に約10倍、体高に約2倍の差にもなります。
遺伝的な疾患によって左右はするものの、平均寿命はミニチュアシュナウザーが最も長くなっています。
それでは各種の特徴について見ていきましょう。
ミニチュアシュナウザー
ミニチュアシュナウザーはもともと農場に出没するネズミを捕る用途の犬でした。
特徴的な髭や眉毛は、追いつめたネズミの反撃から顔を守るために残されたものであるとされています。
小型ながら体力強壮で、ミニチュアシュナウザー1頭でかなり広い範囲の農地の見張りができたそうです。
体高が体長に等しいスクェア型で、シュナウザー3犬種の中で最も洗練されたスタイルに完成されていて、筋肉が良く発達しています。
しつけのし易さ、絶対的な忠誠心、注意深さ、勇気、天候に対する耐久力が高い等、飼育するにあたっての魅力はとにかく多く、最良の家庭犬にミニチュアシュナウザーが選ばれることも少なくありません。
世界的に人気が高い犬種ですが、日本国内で飼われているシュナウザーの大半はこのミニチュアとなっています。
体高:30cm~35cm
体重:4.5kg~7kg
関連記事:ミニチュアシュナウザーの性格、成犬時の身体の大きさ、飼いやすい理由とは?
関連記事:ミニチュアシュナウザーの歴史~犬種としての魅力をくまなく紹介!
スタンダードシュナウザー
ミニチュア・スタンダード・ジャイアントと3種あるシュナウザーのオリジナルがスタンダードシュナウザーです。
ドイツ語で「ひげ」を意味するシュナウザーは14世紀ごろの南ドイツ原産。
ネズミやイタチなどの駆除、輸送時の家畜の誘導、小さな荷車を引くなど、使役犬として様々な働きを見せていました。
スタンダードシュナウザーは、その賢さと警戒心の強さ、主人に対する忠実さをかわれて、第一次世界大戦では伝令犬や救護犬として情報伝達の役割を与えられるほどの優秀さを持っています。
体のつくりも頑健でシャープ。
勇敢さと従順さを兼ね備え、番犬気質も残っています。
家庭犬として迎える場合は、無駄に吠えることのないようしつけをしっかりと行う必要があります。
とはいえ、スタンダードシュナウザーは訓練能力が非常に優れており、忠誠心も高いので、コミュニケーションを通して、しっかりとしつけを行えば、特に難しいことはありません。
体高:45cm~50cm
体重:14kg~20kg
ジャイアントシュナウザー
体の大きさや毛色以外は、他の種類と同様の特徴を持つジャイアントシュナウザーですが、使役犬としての役割の違いがあります。
主にネズミ獲りを目的としていた他のシュナウザーとは違い、このジャイアントシュナウザーは牛を追う牧畜犬としての活躍を見せていました。
大人しい性格ながら感覚は鋭敏で、猟犬として活躍したとおり、大胆さも持ち合わせています。
頑丈な体格と頼もしい性質、そしてどのような天候にも適応できる被毛を持っているおかげで、どんな地域においても活発にさまざまな仕事をこなすことができる犬種です。
警察犬や軍用犬としても活躍していたといわれています。
ペットとしての歴史が長いミニチュアシュナウザーと比べると独立心が高く、自らの考え・判断のもとで行動することが多いです。
体高:60cm~70cm
体重:35kg~45kg
シュナウザーの被毛&カラーの種類は?
まず思い浮かぶ毛色はグレーと白のシュナウザーではないでしょうか。
このグレーと白の毛色のことをソルト&ペッパーといいます。
ミニチュアシュナウザーの代表的な毛色とされ、頭部・背中・おしりにかけての被毛は硬く密集しており、顔周り・足先の被毛は柔らかいです。
最近では様々な毛色のミニチュアシュナウザーがおり、次いで多い色は「ブラック」です。
全身が真っ黒な被毛ですが、胸にホワイトの班があるものも多く、また、他の毛色と比べると年齢と共にグレーに変色しやすいとされます。
次に、体全体はブラックで口周りやまゆ毛、胸、足などにホワイトの毛色が入る「ブラック&シルバー」。
毛質はソルト&ペッパーに比べると柔らかい印象をもつかもしれません。
またカラーでもっともレアなのが「ホワイト」。
最近になってから国際畜犬連盟でも承認されたカラーですが、価格相場も高めです。
全身純白で他の毛色のシュナウザーより毛は柔らかめで白く、細い毛をしているため毛量も少なく感じます。
ちなみに、シュナウザーの毛色は子犬の時期が濃いめで、成犬になってから薄くなることがよくあります。
「ブラック」「ホワイト」はそれぞれ漆黒、純白で他の色が混ざらないものが良いとされていますが、成長の過程での毛色は変化は、その時になってみないと分からないというのも事実。
色合いがはっきりとしていると美しく目を引きますが、仔犬の段階での毛色はあまりこだわる必要はないのかもしれません。
スタンダードシュナウザーの毛色バリエーションは「ソルト&ペッパー」「ブラック」の2つのみと、ミニチュアシュナウザーと比べて少なくなります。
ほかのシュナウザー同様に被毛は密生しており、硬い上毛と短く柔らかい下毛からなるダブルコート。
ざらざらとした手触りですが、足回りや体の下部の被毛は長く、ふさふさとしています。
ジャイアントシュナウザーも、スタンダードシュナウザー同様に毛色は「ソルト&ペッパー」「ブラック」の2種類です。
一つ異なる点として、ジャイアントシュナウザーに関しては「ブラック」が主流の毛色です。
シュナウザー種に共通する被毛構造を持っており、上毛と下毛からなるダブルコートをしています。
まとめ
シュナウザーは犬の中でもとりわけ賢く、時には私たちの上手を行きます。
何とか自分の思い通りにしようとして、色々な方法を考えつき、 「ここまでなら怒られないかな」と飼い主を試そうとすることもあります。
いたずらも幼いときはかわいいものですが、リーダーシップを発揮するのを忘れないでください。
ただ、賢いということは、しつけをしやすいということでもあります。
頑固になることもありますが、しつけが楽しいと進んで覚えようとしますし、しっかりとしつけができれば、何の問題もなく飼うことができる犬種です。
特にミニチュアシュナウザーは、スタンダードやジャイアントより従順で、良い家族になる素質が十分にあります。
賢くて楽しいシュナウザー、たっぷり一緒に遊んでいっぱい手をかけてあげてください。
ペットを持つ喜びを、思い切り味わわせてくれることでしょう。